「生理と生理のあいだに出血があったけれど、これは排卵のせい?それとも何かの病気?」そんなふうに、ふと不安になることがあるかもしれません。
排卵の時期に起こる出血は、生理とは異なり少量で、ピンクや茶色のおりものの場合もあります。一般的には、排卵日前後の2〜3日ほどでおさまることが多く、ホルモンの変化や卵子が排卵される際に卵巣から出血することが原因とされています。これは医学的にも"排卵出血"と呼ばれ、多くの場合は生理的な現象で、治療の必要はありません※1。
※1:日本女性心身医学会参照
ただし、すべての中間期の出血が安心できるわけではありません。たとえば、出血が1週間以上続く、量が多い、鮮血が出る、あるいは下腹部の痛みが強く長引くというような場合は、婦人科の受診をおすすめします。
出血には、ホルモンバランスの乱れによるものや、子宮筋腫、子宮頸がん、子宮体がんなどの良性・悪性腫瘍、性感染症、腟の炎症など、さまざまな疾患が関与していることがあります。一度の検査では異常が見つからないこともありますが、繰り返す出血には、初期段階の病気が潜んでいる可能性もあるため、経過を追って診断することが重要です※2。
排卵に関してもう一つ大切なことがあります。排卵のたびに、女性の体では卵子が減っていきます。卵子の数は生まれたときに決まっており、加齢とともに減少し質も低下していきます。そのため、将来的に妊娠を望んでいる方には、「卵子凍結保存」という選択肢もお伝えしています。
卵子凍結保存は、排卵を促す薬を使っていくつかの卵胞を育て、そこから採卵した卵子を急速凍結する技術です。マイナス196度の液体窒素の中で、半永久的にその状態を保つことができます。
卵子凍結には年齢制限があり、採卵は40歳未満、凍結卵子の使用は50歳未満が目安とされています。36歳を過ぎると妊娠率は急激に下がっていくため、妊孕性の高いうちに保存しておくことで、将来の選択肢を広げることができるといえます。
近年は、米国ではMeta(旧Facebook)、日本でもメルカリ、サイバーエージェントなど、福利厚生として卵子凍結の費用を補助する企業も出てきており、キャリアと妊娠の両立が少しずつ現実的なものになってきました。
生理と生理の間の出血に少しでも不安がある方、将来の妊娠に向けて準備を考えている方、どちらのご相談も、私たちは日々受けています。どうぞひとりで悩まず、一度婦人科にお越しください。
また「AMH検査」は卵巣年齢のチェックとも言われている検査です。当院では当日最短30分で結果をお知らせします。
監修
名倉 優子 なぐら ゆうこ
日本産科婦人科学会専門医